ヘルプマーク・ヘルプカードの周知活動
いしかわ若手議員の会が主催して、去る8月23日、石川県女性センターにて、ヘルプマークとヘルプカードの周知啓発イベントとしてのシンポジウム『知っとったけ?ヘルプマークとヘルプカード』を開催しました。天候の悪い中、ご来場いただきました皆様、開催にご協力いただきました皆様には心よりお礼申し上げます。
ヘルプマークの提案者である元東京都議会議員の山加朱美さんの基調講演の後、ヘルプカードの生みの親である石川県肢体不自由児協会の髙田 茂事務局長、ヘルプマーク普及に努める市民団体のヘルプマークdeエンジョイ石川の山田直美さんを交えて、現在の状況や課題、今後の展開や希望についてお話を伺いました。
ヘルプカードは、能登地震や2008年の浅野川水害を経て、いつ起こるかわからない自然災害に対し、障がいのある子どもを持つ親の皆さんが、「わが子に必要なもの」=「適切な情報」ということで、緊急支援カードの意味合いを持つものです。実際、カードには、名前や連絡先、常備薬等の情報が記されて、いざというときに役立つ仕組みになっています。正式名称はHELPカードと言って、ハンディキャップがあっても、人生をエンジョイする人々、いう意味も込められています。15回の研修を重ね、作成され、ちょうどそのタイミングで肢体不自由児協会の全国大会が金沢であり、ヘルプカードの報告がされたことを受け、全国から問い合わせがあり、そこを起点に全国に広がっていったとのことでした。
ヘルプマークは、東京都議会議員であった山加さんが、ご自身の人工股関節でのさまざまなご苦労をもとに、障がいの有無にかかわらず、配慮が必要な人が持てるマークの重要性を訴えて、東京都が全国に先駆けて導入を決めたものです。さらに、昨年、JISマーク認定されたことから、日本の福祉のマークとして認定されました。しかし、東京での認知度は8割に迫るものの、地方での認知度は低く、まだまだ、課題はあります。日本を代表する観光都市の一つになった金沢の駅でも、ヘルプマークの周知ポスターがなかったことに大きな懸念を示されました。
山田直美さんは、ヘルプマーク普及のため、ご自身自らが行った、県内各市町の障害福祉課に直接、導入を求める活動についての報告、全国の普及の状況、また啓発ポスターについてご紹介されました。
いしかわ若手議員の会でも、昨年度の妊産婦の検診の助成拡大に続き、今年度は、このヘルプマーク、ヘルプカードについて共通質問として、取り組むこととして各議会で質問しています。昨年の6月議会に続き、私も、この9月議会に、ヘルプマークとヘルプカードの違いを分かりやすく示した周知ポスターの作成を促す質問をいたしました。しかるべきタイミングで県に求めていく、との答弁でしたが、県でも、この9月議会でのヘルプマークの導入が決定しました。
けれど、昨日、すでに、ヘルプマークをお持ちの女性が、市内のバスの車内で、赤ちゃんを抱いた女性が乗車されたタイミングで、健常者の方は、優先席を開けてください、とアナウンスされたことをSNSで投稿されておりました。人工股関節の彼女は、仕事の後の疲れで、席を立つことができず、悲しい思いをした、とのことでした。
交通政策課に、バス会社への確認と、彼女がバス会社に送られたメールの早期返信を促すこと、交通機関へのヘルプマーク、ヘルプカードの周知徹底を求めてきました。
ヘルプマークが導入されても、周知されなければ、安全安心の福祉社会には至りません。私も事務所に山加さんから頂戴した東京都の周知ポスターを貼らせていただきました。市民県民上げての周知活動が必要です!皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。